なぜ割引施策が良くないか

深夜に書いた苦境にあえぐスタバについて届いたメッセージがあるので、紹介しつつ、私の考えを書いていきます。

届いたメッセージ(要約)

アメリカの割引施策に反対しているようですが、どうしていけないのでしょうか?安くなれば、スタバファンのあなたもたくさん楽しめるのに。

確かに安いにほうがいいんですけどね(笑)

今、外的環境で言えば、マクドナルドのプレミアムローストコーヒーが牙城を崩しているというのも大きいはずです。マックカフェは問題外だったけど、こっちのほうがインパクトがあった。

はっきり言うと、安さでは、マクドナルドには勝てません。なのに相手と同じ土俵に立ったら、横綱のマックと小結のスタバが戦うようなもので、勝敗は明らかでしょう。

そもそも、マクドナルドはファーストフード市場。それも、マクドナルドの場合は、安さを武器にしています。

一方で、スターバックスはスペシャリティーコーヒー市場。それも、スターバックスの場合は、コーヒーの専門性を武器にしています。一言で言うなら、質が武器なんです。

本来なら両者は、違う土俵で戦っていたわけです。

ターゲットも明らかに違っていて、マクドナルドは幅広い層で量を求めてる。一方、スターバックスは、コーヒー好き(マニア)に特化した層で質を求めているという違いがあるでしょう。

それがマクドナルドのプレミアムローストの出現により、垣根が低くなってしまった。これが現状ではないでしょうか。

この対抗策として、アメリカでは、エスプレッソの入れ方を再教育するという改善をしました。これは、スターバックスの本来の土俵である「質」を改めて向上させる施策だと思います。

なのに、今回、アメリカでは割引施策をすることで、マックの領域に入ろうとしている。ある時は質を求めたり、ある時は量を求めたり…と、経営判断にブレがあるように見えてならないのです。

質の向上には、ある程度の時間がかかります。それを待てないほど経営者が狼狽しているのか、それとも、それくらい経営が危ないのかと勘ぐってしまいます。

だから、私は文中に「少し時間がかかるけど腰を据えて原点回帰して欲しい」と書いたんです。

ここで量を追い求める割引施策をすれば、スターバックスのブランド力(イメージ)が失われる可能性もあります。今までは、高いけど質が良くてくつろげる空間を提供してくれる場所というイメージだったと思います。

ブランド品のバッグが安くて誰でも手に入るようになったら、ステータス感がなくなるのと同じようになってしまうのではないか…という懸念があるのです。

結局、ブレまくっていると、虻蜂取らずになってしまい、量も質もダメになるのではないか。これが心配なのです。

アメリカでやっていることが、日本に展開されるかどうかは知りませんが、間違っても日本で同じことをやらないで欲しいと思うのです。

スターバックスの強みは、空間(照明、座席、BGMなど)、味、そして、温かみのあるサービスです。この3つを徹底的に強化して、他との違いを打ち出すことです。

で、少し思うんだけど、空間のうち、テーブルの間隔がいつも気になるんですよ。ちょっと狭すぎないか?って。

大きなカバンを持ち歩く私は、テーブルの間隔が狭いと隣席に迷惑をかけてしまうんで。

通路も狭い窮屈な店舗もあるんですよね。これって、強みを自ら削っていると思うんだけど。そんな店舗なら座席を減らすとか、ToGo専業(ToGoとは、テイクアウトのこと)にしたほうが、まだいいと思うんですが。いかがですか?

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