残念なサービス設計

新型コロナ禍からの回復でホテルのチェックインでは待たされる、航空会社の保安検査場でも待たされる…と、回復は嬉しいのだが、待ち時間が延びるのはありがたくないな…と。

そこでちょっと散文的になるが、残念なサービス設計だなと思ったものがいくつかある。

ホテルの場合

このホテルでは、オンラインチェックインというものが用意された。ホテルの会員はオンラインチェックインでチェックイン手続きを済ませることができるし、代金もオンライン決済で支払うことができる。

これ、実は客も便利だけど、ホテル側にもメリットがある。

ホテルのチェックインって、

  1. 予約の有無を聞き
  2. 端末を叩き
  3. 予約の有無を確認し、
  4. 宿帳に名前や住所などを客に書いてもらい
  5. それから鍵を用意して
  6. 説明をもろもろして終わる(エレベーターを使う時にはカードキーをタッチとか、アメニティーバーから必要なものを持って行ってとか)

この手順の1.2.3.4.が省略できるから、待ち時間短縮にもなる。ましてや、今は全国旅行支援で検温をしたり、身分証明書を確認したり、さらにワクチン接種証明を確認し、クーポンの受領書類を書いてもらい…とフロントでの対応は増える一方なのだ。

加えて会員は便利なサービスを享受できるので、会員になろうというインセンティブにもなるし、ホテルにとっては会員への囲い込みがしやすくなる。

と、双方にメリットがあるのだが、サービス設計がダメすぎて、効果がかなり失われているケースがある。

オンラインチェックインをしたのに専用端末がないか、フロントの特定の窓口でしか対応できないために、結局、長い行列に並ばされる。

これにはガッカリする。快適なチェックインで早く休みたいのに、ずらーっといる。

こんな時に限って、全国旅行支援の割引を受けるのに必要な身分証やワクチン接種証明をカバンの中からゴソゴソと探す要領の悪い客がいる。お前、並んでいる間に用意しとけよ…と思うね。(どうせ安いから旅行するというタイプなんだろうから、割引を受ける準備くらいしておけと思う。)

おいおいおいおいうぉいうぉいうぉい!

と思わずツッコミたくなる。

せめて、オンラインチェックインは別レーンにして、1つしかない窓口はそのレーンの人優先にして、空いている時は一般のチェックインもできるくらいにすれば無駄はなくなる。

また、このホテルの場合、そもそもオンラインチェックインには会員証がいるんだから、カードリーダーつきの端末を用意して鍵の受け渡しも自動化するくらいサービスをブラッシュアップするのが筋ではないかと思う。

ある時には、オンラインチェックインが可能というので、オンラインチェックインをしたが、全国旅行支援を使っているため、端末にQRコードをかざすと、チェックイン不可だという。

これもまた、ドン臭い話で、最初からオンラインチェックイン不可なら案内するなと思う。

12月にこの件で「どうよ?」って話をして、1月に系列の違うホテルに泊まったが、もうオンラインチェックインの利用はやめた。結局、並ばされるし、かえって現場では手間がかかっているように見えたからだ。

サービス設計がダメなので、利用者にも現場にも負担が増えているなら意味がないので、私は利用をやめた。早い話が失望である。

この辺のサービス設計がすごく上手いなと思うのがアパホテルじゃないだろうか。

会員証とアプリの違いはあるかもしれないが、アプリでチェックインして、カードキーが出てくる。そこにほとんど人手が介在しないので、1人のフロントの人が2台のチェックイン機の応対をするとかしている。

とにかく早いのである。


もう一つのサービス設計がちょいと違うんじゃないかと思ったのは航空会社。

フルコストキャリアの航空会社では会員ランク制度を導入していることも多い。最優良顧客を囲い込むために、サービス格差をつけるのは当たり前のことで戦略としては正しいのだが、最優良顧客を優遇が過ぎて他の顧客の利便性が著しく低下してしまったのである。

具体的に見てみよう。

保安検査の一部は最初から最優良顧客専用になっている。当日は少しお高い席を利用していたので、そっちに入ったらエラー音が。

「ここは〇〇(最優良顧客)のお客様専用となっておりますので…」

という。エラー音でも恥ずかしいが、この説明は恥をかくよね。

前までは、お高い席を利用した人も、優良顧客も同じレーンだったが、ここは最優良顧客専用にいつの間にかなっていたのだ。

では、お高い席を利用していた人は少し離れたところに、最優良顧客・優良顧客・お高い席利用者用チェックイン&保安検査入口というのがある。

ところがこれもまた、行列、行列、GYORETSU。

そう。最優良顧客を優遇するがあまり、しわ寄せがきているのである。

正直、この体験って、最優良顧客を目指すより前に、他社に変えようか…となってしまう。

最優良顧客を囲い込むのが行き過ぎて、最優良顧客を目指そうという客を逃がしつつあるのではないか。

それが最近、見ていて気になるところである。

そこのエアラインのお高い席の話題を検索すると、「サービスの質の低下」みたいなのが結構言われている。

航空会社も新型コロナ禍で厳しいし、賞与も以前の水準にまだ戻っていないくらい厳しいのは理解するが、サービス設計を間違うと客離れを引き起こすのではないかと感じる。

なんでも、そこのエアラインは、保安検査場上の大型表示器を撤去するとかなんとかで、ちょっと話題になっていた。

フルコストキャリアって、色々なお客さんが利用するので、スマホを利用しないお客さんや、盆と正月くらいしか利用しないお客さんも多い。そんな年に1・2回のためにアプリを入れろというのも傲慢だと思うし、外国人のお客さんもいるだろう。

大きな荷物を持っている時、急いでいる時、いちいちスマホを取り出して見るというのは、思いのほか面倒なものである。

小さなモニターを設置すると言っているが、遠方からサっと確認できるから便利なんだし、保安検査場上以外の表示器はあると言うが、そこまで戻って確認するというのも面倒な話である。

これが、LCC(ローコストキャリア)なら、ローコストだからサービスの簡素化というのは理解するけど、FCC(フルコストキャリア)でこれは、ちょっとないな…と感じますね。

コストカットは大事だと思うが、やや行き過ぎではないかと感じる昨今です。

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