はい!テレビ朝日ですの話に激しく納得する
旅番組をレビューしていた放送番組審議会の様子をやっていたのだが、この中で放送番組審議委員の関川夏央氏(作家)の発言にすごく納得した。
夏川氏は番組の感想を述べた後、感想とは別の話として、こんなことを言っている。
それから民放は食べ物で生きるわけですから、、食べ物がどうであるということは言いませんけども、ただ全ての食べ物味の形容がほとんど同じだということは悲しいですよね。
最近どうも流行っているらしいのは「プリプリ」「もちもち」「サクッと感」「ジューシー」これを使いまわしているとだいたいなんとかなるらしいです。
かくいう私も数年前に旅番組におけるNGワード設定をお願いしたいと書いているんだよね。
いやね、テレビで出てくる人って表現者も多いんだろうけど、あまりにも言葉を知らない。引き出しが少ないな…と感じるのです。
肉を食べれば決まって「ジューシー」って言うけど、そのジューシーさは肉汁によるものなのか、肉そのものの味わいなのか、味わいならどんな味なのか、食感はどうなのか…もっと、レポートするなら言いようがあると思うんですよね。
もう制作側も出演者も思考停止しているように感じるのです。とりあえず、この言葉を言っておけばいいだろうという感じがするのですよ。
でも、それって、生産者にも料理人にも失礼に感じるんですよね。なんか、やっつけ仕事っぽくて。物を作ってお出しする立場の人は丹精込めて作ってらっしゃると思うので、それを的確な表現で伝えるのが番組を作る側、出る側のプロの仕事だと思うのです。プロの仕事にプロの仕事で応えるのがプロじゃないのかと。
ただ、夏川氏はこうも続けています。
だから、新たな形容を一つ加えただけで、その人はタレントのタレント(才能)があるということになりかねないくらい非常に困難な業界なんですね。
表現をもう少しどうにかならないかと指摘しつつも、それが困難であり、それができる人はタレントとして才能があると言われるくらいであるというほどだと。
ただ、私は、やっぱり、やっつけ感を感じるんですよね。今のテレビのこういう決まりきった表現って。
問題は作り手も出る人も、こういう意識を持っているかだと思います。意識を持って常に研鑽している人は言葉の引き出しが増えますから。