健気過ぎて泣けてくる

子供にとっては、どんな親だとしても、親なんだよね。子供は親を選べない。だから、親がしっかりしないと。

「パパはいじめない」虐待死の海渡君、親かばう
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100127-00000782-yom-soci

この記事を読んで、本当に泣けてきた。

親をかばって言ったのか、本当に自分が悪いから怒られたと思っていたのか、今となっては知ることができない。でもさ、子供にとっては、どんなにひどい親だろうと、やっぱり親で大好きだったんだろうな。

子供は親を選ぶことができない。だから、親がしっかりしないと。

でさ、本当に残念なのは歯科医が通報したのに相談所と学校が親の言い分を素直に信じちゃって、その後のフォローも充分でなかったこと。(記事にも書いているけどね。)

ただ、現場は現場で余力がなかったり、親から子供を取り上げることが親子にとって良いことなのかどうか悩むところだと思うんだよね。

だから、安易に現場を非難するのもな…と思う。

それから、近所の人。窓越しとはいえ様子を目撃していたし、声で異変に気づいていたなら、警察に連絡しないと。

これは児童虐待防止法(正しくは、児童虐待の防止等に関する法律)に通告義務があります。(他に児童福祉法第二十五条にも通告義務があります。)

児童虐待の防止等に関する法律 第六条が通告義務です。

第六条  児童虐待を受けたと思われる児童を発見した者は、速やかに、これを市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所又は児童委員を介して市町村、都道府県の設置する福祉事務所若しくは児童相談所に通告しなければならない。
 前項の規定による通告は、児童福祉法 (昭和二十二年法律第百六十四号)第二十五条 の規定による通告とみなして、同法 の規定を適用する。
 刑法 (明治四十年法律第四十五号)の秘密漏示罪の規定その他の守秘義務に関する法律の規定は、第一項の規定による通告をする義務の遵守を妨げるものと解釈してはならない。

この「児童略体を受けたと思われる児童を発見した者」は学校関係者や児童相談所だけでなく、先の歯科医や近所の人なんかも含まれます。発見した人であれば、誰でもいいのです。この条文は「通告義務」と言われています。簡単に言えば、「子供を守るのは国民の義務」と言えるのです。

また、通告者の氏名等は守秘義務により守られると考えるのが普通です。(これを破ってしまうと、誰も通告しなくなってしまう。)

「疑わしい」のレベルであっても、相談する勇気が子供の生命を守ることになると思います。

児童虐待をしてしまう親も強いストレスや心の問題を抱えていることがあります。早い段階で気づいて、専門家がケアをすることで親も救われるかもしれないのですから。それが結果として、親子にとっての幸福になるのかもしれません。

その一方で、法の不備もあるわけで。

警察に通報したとしても、令状がないので、子供の一時保護をしようと思っても親(親権者)が拒否すると、それ以上は踏み込めないのです。(令状なしに強制処分を行うことを認めるのも危険だから。)

ただ、この問題を解決する良い方法が見つからないのも事実なわけで。難しい問題ですね…。

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