JR東日本・鎌取駅で介助犬の受け入れを拒否

駅員が無知だったとは言え、対応があまりにも酷過ぎる。さすが、千葉支社。

<介助犬>JRが同伴拒否 受け入れ義務、職員理解せず
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091117-00000066-mai-soci

ちょっとこれはひどいな…。お客さんの妻が法的義務を説明したのに理解されないってさ。

この駅員の言い方だと、「JR東海が受け入れを認めていない」と他社のせいにしているようにも聞こえるんだけど。

結局、3時間もかかって発券されたと言うが、お客さんにとっては非常に気分の悪い話だし、普通の健康体の人でも3時間も窓口でやり取りしていたら、かなり疲れるのにさ。

ちなみに、少し調べればJR東海のホームページには、お体の不自由な方向けの設備やサービスの案内が掲載されています。

お体の不自由なお客様へ | JR東海
http://railway.jr-central.co.jp/pwd/index.html

この中の「歩行の不自由なお客様へ」のページで、「列車内において」というページでは、

身体障害者補助犬法に定める盲導犬、介助犬、聴導犬については、列車内に無料でお連れいただけます。(ただし、法に定める表示等を行っている場合に限ります。)

歩行の不自由なお客様へ | JR東海 より抜粋

と、介助犬についても無料で列車内に連れて行けることを明示しています。(法令で定められているので、明示する必要はないけど、お客様が不安に思ったりしないようにしているのでしょう。)

少し調べれば私でも5分とかからずに調べられたんですが。

なお、JR時刻表ならピンク色のページに「車イスをご利用の方の新幹線・特急列車利用法」というページもあります。ここには各新幹線の駅と電話番号が掲載されています。今回の件は東海道新幹線を利用しようとしているお客様だったわけで、お客様が「法的に受け入れ義務がある」と申されていることを、これらの各駅に電話をかけて問い合わせることもできたはずです。

それらの駅でも明確な回答が得られない場合はJR東海のテレフォンセンターに問い合わせる方法もあったはずです。

また、同じくJR時刻表のピンク色のページの「手回り品」の項目のうち「無料のもの」に次のような一文があります。このページに書かれている内容は特に明確な記載が無ければJR各社共通事項です。

身体障害者補助犬法に定める盲導犬、介助犬、聴導犬を使用者本人が随伴する場合。ただし、法に定める表示等を行っている場合に限ります。(JR時刻表2007年8月号983ページより抜粋)

つまり、東海道新幹線に限らず、全ての新幹線・JR在来線で、無料で随伴できると書いているのです。

現場の駅員が少し機転が利くなら、ゲージに入った犬は「物」として取り扱うのですから、そのページを調べれば明確な答えが書いてあったのです。(注:駅や車内ではゲージ・ケースから動物を出すことは禁止事項。頭だけを出すのもダメ。また、ペット類の持込は手回り品料金が必要で、普通手回り品きっぷ 270円/個が必要です。)

少なくとも3時間もお客様をお待たせする必要はどこにも無かったのは明確です。少し調べるか、聞けば遅くとも30分でわかったことでしょう。

それさえもしなかったのが千葉支社クオリティ。自宅の最寄り駅のみどりの窓口は応対がいいけど、千葉支社管内のみどりの窓口は、あまり良い対応をしてくれないですね…。来客数が多いであろう東京駅のほうが、よっぽど親切に対応してくれます。

それにしても、この男性もよく頑張ったな…と思う。自分のためだけなら引き下がってしまったほうが楽だったけど、介助犬を利用している他の人のために説明をし続けたのですから。

でさ、この駅員さ、一度、介助が必要な体を模擬体験したらいいと思うよ。妊婦さんの体験をするものや、色覚障害の体験とか、こういうのは色々あるんだし。

そうしたら、どれだけ大変な思いをしているか、よくわかると思うよ。そういう日勤教育をすべきだ。

あとさ、やっぱりこれだけ報じられてネットでは大批判のオンパレードだと思うよ。(まー、俺も批判しているわけだが。)

だとしたら、失われた信頼を取り戻すために駅員は体が不自由な方の状態を模擬体験し、その人が駅を実際に利用してみればいいと思う。

車椅子を利用するお客様、杖を利用するお客様、視覚障害のお客様、聴覚障害のお客様を体験して、そうしたお客様を案内・介助するのをやってみればいい。

車椅子のお客様が乗車する時の板はどこに置いてあるか? ホームで○号車で案内中の放送をし、案内完了を放送し、車掌へのドア使いの指示をするとか、一連の動作は決まっているはず。

介助される側、介助する側の両方をやって、駅構内を見渡してみればいい。小さな段差がこんなに車椅子だと大変だということ、足が上がらなくなった方には大変なこと…そうしたことが見えてくると思う。

JRだから、こうしてニュースになったんだろうけど、スーパーとか、そういうレベルだと、まだまだ知らなくて入店を断られることもあるんだろうな…。

スーパーなんかだと「ほじょ犬」と書かれた青いシールが貼ってあるお店もありますけどね。この法令ができる前から「補助犬も随伴して入店できますよ。」という意味なんですが。

こういうことがもっと知られて、誤解が起きないようになってくれるのが一番ですね。

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