メイド産業、成長にブレーキ
そりゃ、あれだけ類似店が多ければ、淘汰されるのは自然な流れかと。
「メイド喫茶」ブーム終わった 経営悪化で生き残りの道探る
http://news.livedoor.com/article/detail/3896764/
オタク市場のニュースでも書いたけど、そりゃ、メイド喫茶とか、メイド○○ってお店があれだけあれば、淘汰されるのは当然だと思いますね。
その中で生き残るには、
1.基本のサービスを向上
2.他店との差別化
でしょう。水物商売ですから、女の子のルックスとか、そういうのも重要な要素ですが、いわゆるモデル系の美人が受け入れられるというわけでもないんですよね。
1.については過去の記事の通り。アキバ+メイドであれば集客できる時は、接客レベルが低くても成立できました。常連を相手にしていても、トコロテン式で新規の客も来ます。
でも、成長にブレーキがかかった以上、既存客の囲い込みに加えて、来た客が再訪してもらえるようにするためには、基本の接客がしっかりできていないといけない。
ただし、この接客というのも家電店の店員のように丁寧であればいいわけでもない。親しみやすさや喋りができる子、そして、常連と新規で対応する時間や質のバランスが取れる子(気遣いができる子)が求められるでしょう。
私が新規で来訪したけど、常連とメイドが話し込んでいて、私は、来たばかりですぐに帰るのも気まずくて、携帯電話をいじって時間をつぶすこともありましたし。
こうした基礎レベルの向上があった上で、いかに他店と差別化をはかるか。というのが次の課題でしょう。とにかく供給過多なわけですから、限られるパイを取り合うことになります。
他と同じなら、パイを等分しているようなもの。より多く取るためには、何か違いがないと厳しいでしょう。
メイド○○シリーズでも、美容室は競合が少ない(なぜなら、理容師・美容師の資格が必要だから。)ので、やや安泰。
属性別だと、妹系とか、ツンデレを早くに導入したお店も、他店との差別化という意味では成功ではないでしょうか。(ただし、これもすぐに真似される可能性があるが。)
他にも客層の変化もあるかもしれません。アキバが観光地化していて、一般の人も増えている街になりました。その中で、オタクカルチャーのシンボル的な存在がメイド産業だったのです。
ところが、この一時の過熱が冷めて・・・
1.一般の人が真新しさを感じなくなってきた。(ゆえに全体の客数自体が減っている)
2.一般の人が興味本位で入ってみたけど、リピーターにならなかった。
3.マニアな人が満足できるレベルではなくて客離れが起こった。
4.メイド産業=アキバという図式が崩れ、池袋・中野などに拡大したため、アキバのメイド産業が衰退した。
ということが考えられます。
1.~3.については要は、どっちの客層をターゲットに商売するかということが突きつけられているのではないでしょうか。
個人的には、やっぱり接客レベルが低いお店を体験すると、
「所詮、メイドの格好をしていれば、ニタニタするような人を相手にしている程度」
という風に思ってしまいますね。コアなマニア(ヲタ)は満足しないけど、ライトなオタは満足する程度ということでしょう。
4.については、一時期、千葉駅周辺エリアにも「メイド居酒屋」なるものが出来ていたという情報がありました。このように一般化しはじめるとブームは終焉を迎える傾向にあります。
株式投資も同じで、一般の雑誌で株式特集が組まれると、そろそろブームが終わる(バブルがはじける)という傾向があるのと同じ。過剰なブームは一気に広がり、飽き・飽和が加速されるものなのです。
いずれにせよ、こういうピンチの時こそ、基本を見直す必要があると思いますね。
個人的には、もう少し淘汰が進んだ上で、クオリティが高くなれば、それなりに需要はあるので、しっかりと営業できると思いますが。