ベビーカー挟み電車発進
ネタ元
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070524-00000188-jij-soci
まずは、軽傷で済んでよかったな…と。一歩間違えれば、男の子は死んでいたかもしれない。
この手のニュースになると、JRが悪い、母親が悪いという話題になりそうだが、私は、このニュースを読む限り、誰も悪くないと思います。
まず、JR側。
ニュースソースには詳しく書かれていませんが、恐らく扉閉ランプや側灯は「扉がすべて閉まった」という状態だったと推測されます。
扉閉ランプが運転席で点灯していれば、発車しない(または発車できない)はずです。
センサーの問題も指摘されますが、センサーの感度は厳しくなっています。過去は3cm以下のものが挟まった状態で扉閉と認識していました。これが、過去にベビーカーなどの挟まれ事故を受け、2cmに変えています。また、この時、主要なベビーカーメーカーに車輪を2cm以上にしてもらうように要請していたと思いました。
センサーの感度を厳しくすればするほど、石が挟まったために、扉閉と認識されず運転が乱れる。などの問題が出てきます。安全は大事ですが、行き過ぎると使い勝手が悪くなり、利便性を求める人の思わぬ行動が安全を脅かすというマイナスのスパイラルにつながる可能性も否定できません。
駅員がホームにいなかったのか?という疑問もあるでしょうが、ラッシュ時間帯以外は駅員はいません。
安全のために駅員を配置することも必要かもしれませんが、コスト増→運賃値上げということになります。利用者はどちらを選択するのでしょうか?
次に母親側。
駆け込み乗車をして挟まれたのであれば、問題視すべきでしょうが、ニュースソースにはそう書いていません。
また、ベビーカーは余裕を持って乗車しても案外挟まりやすいものです。こうしたことを加味すると、このニュースソースからは非難されるようなことはないかと。
むしろ救いだったことは、男性会社員が男の子を直接助け出したこと、他の乗客が非常停止ボタンを押し、列車を止めたことでしょう。
男性会社員は、かなりチャレンジャーだな…と。
非常停止ボタンを押して列車を止めたのは、過去の事故の教訓でポスターなどでボタンの存在をアピールしたり、表示をわかりやすくしたことがあると思います。
そして、何よりも…。
無関心じゃなかった、これらの人たちの存在ですよ。
私が千葉駅で電車に乗り、先頭車両かぶりつきをしていました。
発車ベルが鳴っても列車が発車しません。
運転台を見ると、扉閉ランプが消灯。運転台は、各車両の扉の状態がわかるようになっていたため、それを見ると、先頭車両で扉が開いている様子。
ふと眺めると、女性のヒールが挟まっているじゃないですか。
私は、すぐにドアに手をかけて開けようとしました。
周囲の乗客も何もしないし、運転士も振り向いて、その様子を知っているのに、小開操作をしない(または車掌に連絡をしている様子もない。ボタンを数回押せば車掌に連絡できる。)のには驚きました。
人って、こんなもんですよ。
本当に無関心。
だから、自分も危ない目にあうかもしれないのに男の子を助け出した男性会社員はすごいし、賞賛に値すべき行動です。
もちろん、冷静に非常ボタンを押した人も正しい行動・判断だと思います。