お笑いといじめの境目
なんか、どこかのPTAのオバサンが言いそうな話だが、テレビ番組の内容がいじめと紙一重じゃないかというネタ元の筆者の意見。
こういう人が増えるから、お笑い番組ってつまらなくなると思うんだよね。
「昔のバラエティ番組は面白かった」
って言う人が結構いるけどさ、こういう視聴者の反応と、テレビ局側の事なかれ主義が面白くなくさせていると思うんだよね。
槍玉に上がっているリンカーン(TBS系)の場面は見ていないけど、炎天下の鉄板に座るシーンがあったそうで。
こういう場面では、最近だと
※危ないので視聴者の皆さんはマネしないでください
とか
※予めスタッフが安全性を確認した上で収録を行っています。
なんてテロップが入る。
お笑いって、気楽に見れるから、お笑いでしょ?
炎天下の鉄板が熱いことくらい、大人なら想像がつくし、モノの判断があやふやな子供がいるなら、それは大人として注意をすれば済むことでしょ。
大人が子供に注意を払い、保護する必要があるのに、それを怠って事が起これば
「テレビでやってたから、うちの子がマネした」
と、責任転嫁をしているだけじゃないか。
リアクションで笑いを取るのといじめって、紙一重かもしれない。
でもさ、もし物事の判断がきちんとできない子供だったら、その場面を見ながら、
「熱そうだね。痛そうだよね。他の人にやらせたりしちゃダメだよ。」
と、教育に使うことだってできると思う。
子供は大人が思っている以上に賢いと思うし、善悪の判断もしっかりしていると思う。
大人が子供に悪影響と思われるものを徹底的に排除して、純粋培養にしたら、清濁が混ざっている世の中に放り出された時に子供は免疫がない状態で出されることになり、悪い人の餌食になってしまうだろう。
何でもテレビが悪い、こういうお笑いがくだらないと言うのではなく、これはこれで楽しめばいいし、嫌なら見ない・見せなければいいだけではないか。
そうやって、何でもクレームをつけるから制作側だって過剰防衛をするようになる。
テレビ局も昔と今では違うだろう。昔は映画が娯楽の王様だと聞く。テレビなんて異端の存在だっただろう。最近は陰りが見えるけど娯楽の王様がテレビで、インターネットが異端の存在という感じではないだろうか。
恐らく、昔は映画界の人が
「テレビなんて」
と言い、それに対する反骨精神で面白いものを作ってきたと思う。
「映画なんかに負けるな。俺たちが面白いものを作ってやるんだ!」
ってね。
それが、テレビの影響力が強くなり、商業的にも大きくなってきた。テレビ局は、かつてのように大胆に動けなくなった。ある種の大企業病だろう。
”何事も起こらなければいい。問題の芽は早めに摘み取ろう”
と。
でも、同時にチャレンジ精神までも摘み取り、どの局も似たり寄ったりな金太郎飴のような番組ばかりになってしまったのではないか。そういうテレビ局側の問題があると思う。
その一方で、先の問題の芽である責任転嫁をする視聴者、テレビに振り回されている視聴者も問題だと思う。
嫌な番組ならチャンネルを変えればいい。電源を切ればいい。子供に良くないと思ったら、子供から番組を遠ざければいい。あえて、悪いものを見せた上で、悪いものだと教えるという付き合い方だってある。
テレビで見たものを、何も考えずにマネしたり、鵜呑みにするのはテレビに振り回されているだけだと思うんだよね。
その両者がぶつかり、落ち着いた妥協点が今のテレビだと思う。
ここまでは、テレビと視聴者の関係。次は芸人(お笑いタレント)の話。
元ネタの筆者は恐らく大人だと思う。だったら、ダウンタウンがお笑いでも、それなりの地位にいるということは何となく想像できるだろう。
地位ある人に擦り寄る人もいれば、慕っているから、他の芸人がついてくるということもあると思う。
もし、番組のことがいじめなら、誰も慕わないと思う。
リアクション芸人にとって、痛い・熱いって笑いが取れて「おいしい」からやるわけでしょ。
それにリンカーン以外の別の番組では、ダウンタウンの二人だって、まずいモノを食べたり、痛いことをしたりもしている。
いじめだったら、絶対に自分たちは痛い・熱い・気持ち悪いことはしないで、いじめのターゲットにやらせるだろう。
こういうことを書くこと自体、お笑いを楽しむ上ではナンセンスだと思うけど、低レベルな人から芸人を擁護するには仕方ない。
バラエティ番組に良識を求めたり、社会性を求めるなんて、ギャグに解説を求めるくらい野暮なことだと思うが、いかがだろうか。
【TV】いじめとお笑いの境目とは
http://news.livedoor.com/article/detail/3812815/