ワースト1の自治体サイトは板橋区

実際に板橋区のサイトを見てみました。

いや~。ひどいです。酷評されて当然だと思います。
小学生がhtmlを習いたてて作ったページよりもひどい。それが率直な印象です。

では、どこがひどいか。評価した会社の答えを見ないで私なりに斬ってみましょう。

1.トップページ上部に「~はこちらから」が多すぎです。

 携帯電話ページへの案内は冒頭に置いておく必要があります。携帯電話でパソコン用のページにアクセスしてしまった場合に早く気づいてもらえるほうが親切ですから。

 でも、「庁舎案内はこちらから」「文字の大きさや色の変更方法はこちらから」「ホームページアンケートはこちらから」は、他のメニューに整理すべきレベルのことです。

 特に「文字の大きさや色の変更方法はこちらから」にアクセスしましたが、結局はブラウザでの操作説明だけです。今時のWebサイトなら、JavascriptとCSSを使って文字サイズを3段階ぐらいに変えることくらい可能ですけど。
 さらに、この説明ページは、デザインなんてものが何もありません。弱視の方に配慮したのか大きい文字で書いていますが、普通の人には圧迫感を感じるだけです。文字を大きくした分、行間を取るなどの工夫が必要です。

2.ページリンクのインデックスが意味不明

 クリックするとトップページの中ぐらいに飛びますが、どこに誘導したいのか意味不明。そもそもインデックスという言葉が何を示しているのかわからない(ネットに比較的詳しい私でも理解できない)のであれば、別な平易な表現をすべきです。

3.ページリンクとメニューの区別が不明確

 ページリンクはどうやら、トップページの各項目に遷移するだけのようです。
 でも、これ、ごちゃごちゃしたトップページを整理すれば不要なはずです。

 一部はメニューに組み込むかフッターにリンクを用意すれば済むと思います。特に区民の声はフッターに「お問い合わせ・ご意見」というリンクを用意し、投稿フォームページに遷移させれば済むことです。

 検索窓はページの上部、できれば共通デザイン部分に配置したほうが、どのページにいても検索することができ、利用者の利便性を良くします。

4.トップページがごちゃごちゃしすぎ!

 まず、トップページを少し整理してみます。

 (1) 重要なお知らせ
 ここにメンテナンス情報や、区や国の職員をかたるという内容、災害時の臨時情報を移行します。

 (2) 新着情報
 今も存在していますが、5月の内容が新着とは思えません。せいぜい5件程度にとどめましょう。

 (3) メニューは全体的に整理を
 左サイドの緑色のメニューと、各種情報と書かれたメニューとキーワードは統合できるはずです。
 事実、「くらしのガイド」をクリックした後に出てくるのは巨大なメニューです。
 このメニューも分類が多いので、いくつかの大きなカテゴリに分類し、さらに下位のカテゴリという形の構造にすると良さそうです。
 例えば、「板橋区の行政経営」と「身近な行政」「板橋区の紹介と観光」は合併して(ただし観光は別にする)、「板橋区について」とし、下位カテゴリに「板橋区のあらまし」「行政経営」「区政への参加」でいいと思います。

 個人的には、共通デザイン部分のメニューには施設の紹介、くらしのガイド(ここに手続き、福祉制度などを階層化してまとめます)、観光・文化振興、よくある問い合わせ、検索窓をつけます。

 施設には、区役所、図書館や博物館、教育委員会、学校など区関連の施設の案内や住所、電話番号などをまとめておきます。個別にWebサイトを作っている場合には施設名称にリンクを入れておけば良いでしょう。

 くらしのガイドには、さらに下位階層へ誘導するため、いくつかのカテゴリを用意します。例えば、
●手続き
 転入出、税金、健康保険、年金などの手続きの案内はこちらです。

のようにカテゴリ名称と概要を書いておきます。
これも、手続き、生活(ゴミの分類、交通、水道、市営住宅)、福祉(障害者、育児、介護、医療)、健康(健康診断、母子の健康)、安心(防犯、防災、相談窓口)、学習(生涯学習、スポーツ、文化講座)という程度の分類にしてあげれば自然と追えると思います。カッコ内は下位階層に配置すべき内容。

ここは、最もアクセスする内容だと思うので、トップページにも同じような分類で、もう一つ下の階層にダイレクトアクセスしてもいいかもしれません。

 再構成後に今のこのページはサイトマップとしてしまったほうがいいと思います。

5.アクセスカウンタは削除

 個人のホームページじゃないのですから、アクセスカウンタは不必要です。削除して、アクセスログを仕掛けましょう。
 アクセスログを適切に仕掛けて解析することで、利用者がどんな情報を見に来ているかわかります。
 それがわかれば、アクセス頻度の多い項目をわかりやすくしたり、目立つ位置にメニューを配置すれば親切になります。

6.バナー広告が目立ちすぎ

 正直、各種情報のリンクボタンよりも目立っていて、目障りです。
 できれば、トップページでも下部にしたほうがいいと思います。

ホームページを作る際には、トップレベルで5~6分類程度のメニューに抑えて、階層化できるかがポイントだと思います。
階層化するということは、情報を分類し、整理して見せるということです。板橋区の場合は、それができていないため、メニューらしきものが乱立しています。

まずは、ここに書いた基本的なことを直さないとダメです。

それから、画像を使ったらALT属性を入れて画像が表示されなくても何の画像かがわかるようにして、視覚障害者用の読み上げソフトがALT属性を読めるようにするとか、RSSフィードを用意してアクセスしてもらう努力をするとか、申請の電子化を進めて窓口混雑を回避したり、事前に書類を書いてもらうようにするとか、利用者の動線に沿ったメニューの再構築をするなどの対策をとっていけばいいと思います。

最初にも書きましたが、これなら、個人サイトにも負けています。

イケてない自治体サイトNo1は板橋区――ユニバーサルワークス調べ
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