自己紹介と自己PR

7月から、会社に籍を残したまま勉強のために仕事場を離れる予定でいる。

その相手先のところから、「自己紹介カード」を作って欲しいと依頼が来る。自己紹介カードの中に「自己PR」欄というものがある。

これがまた非常に難しい。依頼文にも「自己紹介をしていただく予定になっています」と書いてある。

自己紹介と自己PRは同義なのか否かという問題がある。

PRとはPublic Relationsの略。アメリカPR協会の定義を用いるならば、「組織と組織の間の相互に利益のある関係を構築する戦略的なコミュニケーションプロセス」ということである。

自己紹介ならば、自分が何者であるかを言う程度だろうか。

こう書くとわかりにくいが。

例えば、就職試験だったら、自己紹介は自分の名前は何で、出身はどこで、趣味は何で~という程度だろう。

それに対して自己PRならば、自分は何が得意で、それが御社に対してこういう形で活かせると思うという具合に就職活動で内定を得るために、しかも、企業側と応募者の「相互に利益がある関係」で「戦略的」なコミュニケーションであるはずだ。

つまり、自分という商品を紹介しつつ、相手に対して商品を使った場合の利点を説明して、相手が同意・納得・共感してもらう必要がある。

就活を例に出したが、婚活でも、恋活でもPRの場合はそういうことになる。お金を持っているとか、安定性が高いとか、人当たりが良いとか、子供が好きとか、料理が上手とか、こういうことを伝えることによって、相手にとって、自分という商品がいかに魅力的であるか、自分という商品をチョイスしてくれたら、どんなメリットがあるかをアピールするものだと思う。

だから、この言葉を一緒くたにされているために私は混乱しているのだ。

目的も不明瞭なのだ。自己紹介・自己PRのどちらかを判断するのに目的は欠かせないと思っている。

例えば、人が一堂に会して、どんな奴かわからないとやりにくいから、顔合わせのための自己紹介ならば、比較的柔らかい話を取り入れたほうが顔や名前を覚えてもらいやすくなる。

一方で、この時間を通じて、何か選別をするつもりなら、これはPRの要素が強くなる。

硬軟をどの程度に設定するかも悩ましい。みんながクッソ真面目に書いている中、自分ひとりだけがゆるゆるだと、これはこれでキツいものがある。

日本人というのは、やたら同質を好み、異質だと、面倒なのだ。かと言って、当たり障りのないものだと聞いているほうも退屈だと思うが、ここはとにかく無難に済ませるターンだと思っている。

実際に過去に企業から人を出して、月に1回程度集まり、研究をし、論文を仕上げたことがあったが、つまらない自己紹介のオンパレードで眠くなったのはナイショの話だ。恐らく、大半の人はまともに聞いていなかったのではないだろうか。

ベタな趣味は音楽鑑賞とか、映画鑑賞とか、スポーツなんでしょうけど。この辺はツッコまれると面倒くさい。スポーツなんかまるで興味がないし、映画なんて観ていると寝てしまうほうだ。音楽鑑賞でアニソンとか答えたものなら、一部の人には盛り上がり、一部にはドン引きされるというのも決まったパターンだろう。

ということで、こういう時は国内旅行にでもしておく。これなら、インドア過ぎず、極端なアウトドア志向とも思われない。あえて、「国内」をつけたのは、海外旅行だと思われて英語ペラペラだと誤解されては困るからだ。追加質問にも答えやすい。

「旅で何をしているかとか」、「どこが印象深かったか?」あたりの想定問答は容易に想像できる。

何をしているかと言えば、食べ歩きと温泉とでも答えておけば良い。

どこが印象深かったかは、適当な土地とエピソードを交えておけばいい。これで、少なくとも引きこもっているだけの人ではないとアピール可能だw

そういう戦略的に考えながら、自己紹介or自己PRを作ろうと思っている。

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