総務省、SIMロックについて公開ヒヤリング
SIMロック解除は単純な問題ではないんですよね…。日本の携帯電話の場合は。
総務省、携帯電話端末の「SIMロック」について公開ヒアリングを開催
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100324-00000024-rbb-sci
携帯電話と一口に言っても、スマートフォンと、普通の携帯電話、データ通信端末と大きく分けて3つあるだろう。
このうち、スマートフォンとデータ通信端末は、SIMロックを解除しても問題は少ないだろう。
docomo/softbank/イー・モバイルは通信方式が同じだから、ここはロックを解除して、この3社なら使いまわせると思う。auは現在、通信方式が違うが、将来的にはLTEを採用するだろうから、スマートフォンとデータ通信端末は「単純に通信だけを提供すれば良い」という意味ではロックを解除しても問題が少なそうだ。
だが、問題は圧倒的多数の普通の携帯電話。
絵文字の扱いは各社で違う。文字コードのアドレスも違うだろうし、会社間によっては存在しない絵文字もある。
今は、通信会社間で変換処理をすればいが、SIMロックを解除したら、docomoの携帯電話をauで使うということも起こるわけで、こうなると、電話機の型番をメールヘッダーに含めるか何かしないと変換処理は難しい。
次に各携帯電話会社はサービスと端末が密接に関わっている。
例えば、docomoのiコンシェル。これは、ある世代以降の端末でないと同じdocomoでも使えない。auの携帯電話にdocomoのSIMカードを挿したからと言って、iコンシェルは使えないのだ。
日本の携帯電話がガラパゴス化していると言われるが、理想的なサービスを提供するために端末側にも機能実装をしたからこそ実現できる部分もあり、それが利用者にとって便利にしている側面もあるのだから、一概に悪いとも言えない。
SIMロック解除ありきで、各キャリアに対して個性的なサービスはダメということになれば、それはそれで利用者にとってデメリットにもなるのではないだろうか。
SIMロックフリーの端末”も”流通できるような状態にして、利用者の選択の幅を広げるという程度に留めるのが現実的な解だと思う。
特にスマートフォンやデータ通信カードはSIMロックフリーの端末を流通させやすいだろうから、ここから始めてみてはどうだろうか。
個人的には、iPhoneがdocomoで使えたら嬉しいし、Xperiaがソフトバンクで使えても嬉しい。端末×通信会社で自分好みの組み合わせができるなら、このほうが嬉しいんだけどな…。