亀井金融担当相、家族間殺人事件増加で経団連を批判

部分的には同意見ではあるが、いささか短絡的過ぎないだろうか。

<亀井金融担当相>「家族間の殺人事件増加」で経団連を批判
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091005-00000108-mai-bus_all

確かに大企業が「人間を人間として扱わなくなった」という点は同意見だ。

派遣社員等の非正規労働者を製造設備の部品のように使い捨て、用が無くなれば捨ててしまうようなことは、昨年末の派遣切り問題(正しく言うならば、契約期間中にも関わらず、一方的に解雇し、社宅等から性急に追い出した問題。)が顕著な例だろう。

ただし、だからと言って、今更、非正規労働の禁止や規制と言うのもナンセンスだ。企業が生き残ろうとすれば、どうしても正規労働者は雇いにくい情勢だし、安易に規制すれば、大企業は日本から脱出してしまう。非正規労働者の規制を過度に進めれば、逆に失業者を増やしかねないという懸念もあるのだ。

しかし、だからと言って、家族間の殺人増加は経団連だけの問題だろうか。あまりにも短絡的過ぎると思うし、政治家にも責任はあるはずだ。自分たちの責任について語らずに経団連だけに押し付けるのは間違いだろう。

本当にやるべきことは、責任のなすりあいではなく、協力できるところは協力して、この国を良くすることではないか。政治家は政治家として、経団連は民間企業として国益となるようにすべきだろう。

亀井氏のこの部分については、私も同意見だ。

 亀井担当相は講演で「昔の大企業は苦しい時に内部留保を取り崩して下請けや孫請けに回した。今はリストラだけをしている」

私の勤務先の場合、会社が赤字決算なのに、しっかりと配当を出していたりする。その配当金の出所は、我々の給与・ボーナスのカットである。

内部留保を取り崩してはいるが、分け与える相手が変わっている。確かに株主も重要な利害関係者だろう。しかし、株主は儲からないと思えば、さっさと株を売って知らん顔をする。

でも、従業員は、なかなか簡単に辞めていかない。ましてや、こんな経済情勢であればなおさらだ。その従業員にどういう手当てをしてきたかで士気は大きく変わる。

厳しい時だから、給与カットもボーナスカットも仕方がないかもしれない。でも、景気が戻ったら、報いてあげる必要がある。

バブル崩壊後、従業員もかなり痛みを分け合った。その後、いざなぎ越えの景気と言われた時に、各企業は従業員に報いただろうか。

この時に報いた企業の従業員は、「今は厳しいけど、景気が回復して業績も回復したら、また報いてくれる。俺たちの力で業績を良くしよう。」と思ってくれるだろう。一方で、この時に報いなかった企業の従業員は「給料はカットされて、業績が戻っても給料は戻らないんでしょ。あ~あ。頑張ったって、仕方ないや。適当に仕事をして、給料をもらえばいいや。」と、意欲は減退する。

実際に私の勤務先が後者のような雰囲気になっている。いいところがあれば辞めようと思う者、定年までわずかな人だと退職金の上積みがあれば辞めようと思っている人もいる。

人間を人間として扱わなかったツケは確実に出てくる。ボディーブローのように、じわりと効いてくる。経営者は高齢で「自分の代を無事に乗り切れば良い」という考えに陥っていないだろうか。

そういう意味では経団連を中心とする大企業の経営者にも責任の一端は間違いなくあるだろう。

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