NHKがゴールデンタイム視聴率1位に

NHKと言えばお年寄りの放送局か、報道・ドキュメンタリーを見る時だけの局という印象があるが、なんと、今年上半期のゴールデンタイム(19:00~22:00)の平均視聴率が1位になることが確実になったという。

ゴールデンタイム平均視聴率 NHKが民放を抜いた
http://news.livedoor.com/article/detail/3833739/

民放局のテレビ番組が見事なほど金太郎飴化していた。

ゴールデンの番組編成が各局、クイズだらけ。それも、純粋に知識を問い、緊迫感のあるクイズではなく、ゆる~い程度のクイズか雑学的なものが多い上、キャスティングも似たり寄ったりで、食傷気味だった。

こうした状況を嫌った視聴者の受け皿となったのがNHKで、その結果視聴率トップとなったというのが、ネタ元記事。

これは、私も同意見だが、ゴールデンタイム以外のNHKの番組も意欲的だと思う。

深夜帯にバラエティー枠を作ったり、そのバラエティー枠も民放とは一線を画す制作だったり、ネットとのコラボレーションなんかもある。

BSでも若い世代向けの番組が意欲的に作られているし、民放よりも面白い番組を作っている。

まさか、NHKで初音ミクやら、コスプレが出てくるとは、10年前には夢にも思わなかったことが最近は、どんどん出てくる。

あの日曜日の「のど自慢」で、ハレ晴れユカイが出てきた時にもびっくりしたな…。

NHKが受信料による経営のために、スポンサーや芸能プロダクションの意向を過剰に気にする必要がなかったことがプラスに働いた結果だと思う。

記事では、民放が下請けに制作を出していると書いているが、NHKでも下請けは使っているので、これは正しくないと思う。比率の違いやNHKグループへの下請け比率の違いはあるだろうけど。

また、NHKの時代考証がしっかりしていると書いているが、これも違う。少し前の大河ドラマは時代考証が滅茶苦茶という批判が記憶に新しく、これも正しいとは思わない。

個人的にはNHKの若い世代向けの音楽番組も好きだ。民放の音楽番組はお笑いタレントが出てきて、トークが多すぎる。NHKの音楽番組は変にバラエティ化し過ぎていない分、音楽番組らしい作りになっている。

MUSIC JAPANあたりは、放送時間が30分程度になっているが、忙しい現代人なら、これくらいにして密度を濃くしたほうが、受け入れられると思う。

もちろん、報道・ドキュメンタリー番組は、これまでと同じくNHKの使命だろうし、クオリティの高い番組を目指して欲しい。特に正確で中立な報道は民放に欠けている点なので、NHKは中立に徹して欲しい。(特にテレ朝、TBSあたりの偏向報道はひどいと思います。)

NHK躍進の原因は、芸能プロ・スポンサーを気にしないことと、制作者のチャレンジ精神、そして、そのチャレンジを受け入れる編成だと私は思っている。

実は、編成マンの勇気も結構大事だと思う。制作がどんなに意欲的な番組を作っても、編成が認めなくてON AIRされなければ、番組は存在しないのと同じなのだから。

いい意味で硬軟織り交ざった編成になってきている。深夜帯にバラエティ枠を帯で作ったりして、視聴者のターゲットを絞った編成になってきていると思う。

記事はあくまでゴールデンタイムのことを書いているが、意外と平日深夜・休日の夜間~深夜の若い世代を狙った番組にも、私は注目して欲しいと思う。これが意外と面白いし、意欲的な番組が多い。

NHKは確実に変わってきている。これで、不祥事が無ければ文句なしなのだが。

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