[海外スタバ]スターバックス、米・豪でリストラ
アメリカのスターバックスは初の赤字決算。COO職廃止に、1000人のリストラ。店舗は200店舗の閉鎖。
米スターバックスが初の赤字決算、店舗閉鎖の詳細公表
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-32990720080730?rpc=112
米スターバックス、1000人削減とCOOの役職廃止へ
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-32990720080730?rpc=112
オーストラリアでも61店舗を閉鎖するそうです。
◎スタバ、豪でもリストラ=84店舗のうち61店舗を閉鎖
http://news.livedoor.com/article/detail/3740665/
84店舗のうち61店舗の閉鎖ですから、半分以下になってしまいます。
さて、日本はどうかと言えば、こちらも、やや曇り気味のようです。
スターバックスコーヒージャパン 月次IRレポート(2008年6月度)(PDF)
http://www.starbucks.co.jp/file/library200806_23279981.pdf
2007年度2月から既存店売上高が前年同月比で100%を割っています。全店売上高では100%を超え107%以上で推移しています。
一見すると、「売上高が伸びて堅調」と判断しやすいのですが、投資家としては、そうは見ません。
既存店の売り上げが前年同月比100%を切っていること。それも、2007年度2月から継続していることが問題なのです。
私は、次のような考え方をします。
1.既存店売上高が下がっているが、全店売上高は伸びているので、新規出店が続く限りは売り上げはなんとか伸びるだろう。
2.しかし、いつかは出店できる場所がなくなってしまう。そうなれば、売り上げはマイナス成長に転換するだろう。
このモデル、ある業種でもありました。
コンビニエンスストアです。コンビニエンスストアもどんどん売り上げが伸びていました。
1.成長期は既存店・全店ともに堅調に推移していきました。
2.やがて出店できる場所がなくなりつつあり、出店が伸び悩みます。
3.それでも出店をすると、店舗同士で少ないパイの取り合いが発生しました。(出店過剰)
4.結局、成長もストップ。近隣店舗の統合や整理をしつつ、個々の店舗の収益力を強化していきます。(リストラ&高収益体質化)
5.その結果、ゆるやかながら成長、あるいは、横ばいに推移していきます。
日本のスタバはコンビニの例示で言えば、1.と2.の途中です。イケイケドンドンではないけど、新規出店で、なんとかプラスになっている。この状態でしょう。
でも、いつかは、2.のタイミングが来てしまいます。そのタイミングになる前に既存店の収益が戻るかどうかが問題ですね。
だから、私は、この先が厳しいと判断。そうすると、株価も低下するでしょうから、さっさと売却して、利益を確保したのです。
特に外食産業は、不景気になると真っ先に影響を受けるので、日本の景況感を考慮しても厳しいと思っているんです。
あと、やっぱり、ここは株価対策が弱いんですね。ファン株主が多いだろうって、経営者もどこかタカをくくっているところがある。配当利回りはかなり低いですし。優待で得られるメリットも配当と考えて再計算すると、1株だけの保有が一番効率がいい。
なぜなら、1株で2枚の優待券がもらえるが、次の優待は5株で4枚になる。次の例示で示してみた。
(例)優待券1枚が500円の価値があるとした時
1株で2枚だから=500円×2枚÷1株=1000円/株。つまり1株で1000円分の価値がある。
5株で4枚だから=500円×4枚÷5株=2000円÷5株=400円/株。つまり1株で400円分の価値しかない。
となり、1株あたりのリターンが減る。配当金多くて他社並みの配当利回りなら、優待はオマケ程度に考えられるが、配当が低いため、どうしてもこういう判断をせざるを得ない。
これが、株価・株式対策が甘いと思うところなのだ。同じ資金を投じるなら他の株を売買したほうがリターンを得られるというワケだ。