報道協会を作る前に適切な報道を

インターネットメディアが報道協会を作って取材力強化を図るという。これはこれでいいのだが、今のインターネットニュースメディアは、報道と呼べるようなものを流しているのか?と疑問に思う。

今回の協会メンバーには、J-CASTニュース、JanJan、オーマイニュース、ビデオニュース・ドットコム、日刊ベリタが入っているが、この顔ぶれの中にも、ちょっとな…と思うサイトがある。

例えば、2ちゃんねるのスレを切り張りしたような記事を報道記事として載せるのは、私は違うと思っている。2ちゃんねるのスレは、意見のひとつではあるが、全体を適切に映し出しているとは限らないし、切り張りの仕方も、かなり恣意的なものがあって、2ちゃんねるのスレさえも適切に現しているとは言えないものがある。

芸能人のブログの内容を要約したような記事を、芸能報道記事のように載せるのだって違う。こんなのは個人のブログで世間話レベルで、報道と呼べる代物ではない。

また、ネットでの炎上を集中豪雨的に取り上げてみたり、既存のマスコミの悪しき傾向と同じことをやっているようでは、インターネット報道の独自性が出ているとも言えない。

インターネットメディアの地位が低いのは取材力だけではなく、こういう劣悪な記事を「報道」と称していることで、自ら地位を低下させているのではないか。

だから、取材拒否をされるのではないのか。既存の報道を基にしても、的確に問題を指摘したり、分析したり、解説をして信用を積み重ねてこそ、信頼されるメディアになっていくのではないか。

報道協会を作る前に、ジャーナリズムについて見つめ直し、質の高い記事を生み出していくことのほうが先決だと思う。

悪いが、ゴミのような記事を粗製乱造しているようなメディアが寄せ集まっても、読者からも、取材対象者からも信頼されない。

「ニュースの質向上させたい」 ネット媒体の「報道協会」発足
http://news.livedoor.com/article/detail/3757412/

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