カフェを開業するまで
popさんたちの写真や手作り雑貨(1点、今日で産休に入る女性へのプレゼントに買いました)の展示スペースにもなっている金魚カフェさん。
ホームページを見ると開業するまでの費用などが書いてあります。
私、以前、少しだけカフェ開業に関わったことがあるのですが、結局、オーナーとなる人が途中であきらめてしまったのです。
結構、色々と書いてあって参考になると思います。
私がリサーチしたデータとほぼ近いかもしれません。開業資金は300万などと書いている本が多かったのですが、私は絶対に違うと思っていました。どう計算しても300万円では開店できません。店舗を借りると保証金とか諸々かかりますし、内装に厨房に什器など色々とかかります。
さらに運転資金もかかりますし。飲食業って1年程度で閉店しているお店が多いと感じていたので、1年で運転資金を食いつぶして閉店か、見切りをつけたと分析しています。
そうすると、年収分くらいは確保しておかないと、生きて行けないよな…。
で、計算したのが1500万円でした。1000万円が最低限。残りの500万円は看板やら、宣伝費をある程度かけて経営を早く軌道に乗せるための初期投資+生計費+想定外の事態に対応する資金という感じですね。
ちなみに、計画をあきらめた人は資金ゼロで、
「これから稼ぐ」
みたいな人ですから、基本的に経営者に向いていないと思います。
計画を立てて、その実行のためにどんな資源と何をすべきかを冷静に考えられる人か、情熱で、死ぬ気で働けるくらいの強いエネルギーで困難を跳ね除けるくらいの人じゃないと厳しいと思います。
自分に知識がないなら、有能なブレーンが必要ですね。
あと、お金の調達方法にも問題があった。
自分で働いたり、貯金が一番安全で確実だと思います。次は法人を設立して法人として借入を行うことだと思います。
ところが、まずい方法というのは…。
水商売をやって、そのお客さんから出してもらうというものでした。
水商売で稼ぐならいいんです。でも、お客さんに出してもらうって他力本願じゃないですか。
「銀座のお店を買ってあげるから」
というセリフに置き換えてみてください。
相手は、体を求めたりするでしょうし、相手が女性としての魅力がないと感じたら、さっさと資金を引き上げられるなり、貸借契約がいつの間にか切られて終わりです。
そして、何よりも苦労して稼いで貯めたお金は、重みがあります。
その重みがあるから、生きたお金の使い方をしようと一生懸命頑張れるのです。
私は、この資金調達方法を一番最初にダメ出ししました。
次に計画の見通しの甘さです。開業資金を100万円と見積もっていたんですから。
まさか、自分の部屋でお茶を入れて出すだけなら余る資金ですが、店舗用の物件の家賃が数万円ってことはありません。条件が悪くても20~30万くらいは取られると思っていたほうがいいでしょう。
敷金・礼金に相当する保証金が100万とか200万取られてもおかしくないですよね。
ほら。これだけで、100万なんてあっという間です。
100万円じゃ、移動販売でも厳しいと思います。車両購入+改造で500万くらいは見ておいたほうがいいかと。
世間知らずというか、自分の夢を実現するために、本を買うなり、ネットで調べるなり、商工会議所で聞くなりすれば、いかに認識が甘いかわかるはずなんですけどね…。
ってことで、金魚カフェさんの「カフェ作ろう!」ってコンテンツは、これから開業しようとする人には、すごく参考になると思いますよ。何より困った話がたくさん出ているのがいい。
成功談よりも、失敗や困ったことのほうが役に立つんです。