DoCoMo PHSサービス終了
DoCoMoのPHSサービスが本日0時で終了になりました。
終わったDoCoMoのことは、どーでもいいんですが、残されたWILLCOMも、今のままでは厳しいと思います。
大きいのは、ソフトバンクモバイルに通話定額サービスの客が流れ、イーモバイルにモバイル接続定額サービスの客が流れたことでしょう。
でも、それに対して、WILLCOMがほとんど無策に近い現状です。これじゃあ、先行きも厳しいでしょう。
何よりも、「I=PHS」のキャッチフレーズが痛い。WILLCOMがPHSという技術に誇りを持つのはいいけど、キャッチフレーズにまですることか?というのが、ユーザーが感じること。ユーザーがPHSだから、WILLCOMを選んでいるのでしょうか?
少なくとも私は違います。便利で安ければ、PHS以外の通信手段でもいいのです。
もっと言えば、高速移動に弱いPHSよりも、高速移動でも安定して通信できる携帯電話のほうが通信安定性という意味では便利です。
そこに音声の定額をソフトバンクモバイルが、データ通信の定額をイーモバイルが出してきたのですから奪われて当然なのです。
データ通信では、通信速度はWiMAXでも出てこない限りWILLCOMは対抗できないでしょうから、ここは価格勝負に出るしかないと思います。
私は、64kbpsで3600円払っていますが、イーモバイルなら、7.2Mbpsで5000円も出せば定額なのですから、こっちに乗り換えようかと思っています。これが、64kで2000円だったら、考え直しますが。
で、もっと情けないのが音声の定額。ソフトバンクが特定の時間帯だけ定額除外になって、「WILLCOMタイム」というCMを流していますが、私は、その時間が使えなくてあの値段なのと、WILLCOM定額プランなら、ソフトバンクを選びます。つまり、こっちも価格競争をしないと負けます。
WILLCOMが情けないと思うのは、自分達が音声定額を打ち出して、ソフトバンクがそこに殴り込みをしてきたのに、どうして、ガチンコ勝負をしないんだ?と。
自分達の客を奪いにかかっているんだから、必死こいてでも客が離れないようにしなきゃいけないのに。
WILLCOMタイムの差にお客が支払ってくれる金額はいくらか。その差にお客はどれだけのバリューがあるか考えたことがあるのかと問いたい。
私は、今の音声定額プランでは高すぎると思う。
WILLCOMは、お客が何を求めているか考え直したほうがいい。なまじ、W-ZERO3シリーズが売れたから、高機能商品を求めていると思い込んでいるが違う。ユーザーは定額プランが一番求めている。
W-ZERO3は、従来のPDAよりも使いやすく、スタイリッシュだから受けているのであって、別にWILLCOM以外から販売しても売れたことでしょう。
さらには、音声端末まで、フルブラウザとかやりだしちゃった。これも間違っている。ユーザーは安くて、長時間待ち受けできる端末のほうが欲しいと思う。携帯電話のマネをしたって、携帯電話の客を取れるわけではない。
むしろ、
1.コンセプトモデルで出したような、三洋電機のエネループで稼動するPHSのような災害時に強い端末
2.病院や企業内線に使えるような安価でシンプルで使いやすい端末
あたりが欲しい端末なのではないか。そして、個人ユーザーをターゲットにするなら、
3.安くて、スタイリッシュな端末
だろう。なぜ、安い端末か。ユーザーは携帯を1st端末だと思っている。だから、2ndを狙ったほうがいいのだ。2ndにはお金をかけたがらない。だから、安くてシンプルなものがいいのだ。
WILLCOMは何をすべきか。答えは既にこれまでの文に出ているが、
1.災害への強さはアピールできる
2.端末施策は、2ndユーザー、法人ユーザーを狙った安くて、簡単なものを。
3.ソフトバンクとイーモバイルに対抗できるだけの料金を
この3つが柱だろう。
2.と3.は既に説明済みなので、1.についてもう少し説明する。
災害への強さは、法人ユーザー、危機管理意識の強い個人ユーザーに訴求出来る。
WILLCOMは中越地震や首都圏で発生した震度5弱の地震時でもサービスはほぼ通常通りに提供されていた。東京消防庁でも非常連絡に採用しているくらいだ。
PHSの基地局はマイクロセル方式なので、1つの基地局がダウンしても他の基地局でカバーできる。最近の携帯電話の基地局もカバー範囲が狭くなっているので、災害時にはカバーするような運用をするが、同等レベルになるまでには至らない。
さらに端末も、待ち受け時間が携帯電話に比べて長いので、この点でも優位である。
先に書いたように、市販の乾電池が使える端末ができれば、さらに訴求力が増えると思うがいかがだろうか。
次世代PHSもいいが、足元を固めないと奪われた客は簡単には戻ってこないですよ。
[PHS]ドコモも撤退 ウィルコムは「次世代」投入
http://news.livedoor.com/article/detail/3454793/