マニフェストで優位に
今日の報道ステーションの宮崎県議会議員選挙の中で、マニフェストがあった立候補者は優位だったという部分があった。
私のブログでも選挙公報を引き合いに出して、政策の具体性を取り上げてみた。
有権者は着実に賢くなっているという表れではないだろうか。
従来のような、情意に訴えかけるようなやり方や、スローガンだけの候補者を見透かしているのである。
これまでであれば、
「私は、議会でしっかり働きます」(情意)
「住み良い街にします」(スローガン)
で済んでいた。
だが、私の指摘のように、具体的にどの分野で何をするのかをしっかりと書かなければいけない。
また、インターネットが広く普及したことで、マスメディア以外の情報が入るようになったことも要因ではないだろうか。
マスコミ報道では、県や市という単位では、なかなか報道しない。個別の候補者のことなど、余計にわからない。
市民団体などが、どんな候補者なのかをまとめたサイトも存在する。
ここの政治家がホームページを通じてマニフェストを公表することができるようにもなった(ただし、ホームページの更新は選挙期間中、制限がある。)
今までは選挙公報や名前の連呼、あとは縁故者のつながり程度の情報だけだったが、ネットを通じて詳細な情報を得ることができるようになり、意欲ある候補者は、しっかりとした政策を伝えられることで、有権者の判断材料が増えた。
結果として、旧態依然としたスローガン選挙しかできないボンクラは篩にかけられるようになったのではないか。
マニフェストという言葉が日本の政治に出てきて、それなりに時間が経った。
今や地方の選挙でも当たり前になるくらい浸透してきた。
今後は、そのマニフェストが計画どおり進捗しているのかを監視するようになるのは当然の流れだろう。
政治家は左団扇の気楽な家業とはいかなくなった。しっかり働かなければ、監視の目によって、「怠けている」と指摘されるようになる。
次の選挙では、マニフェストの吟味だけでなく、マニフェストがどの程度実施されたのかも見るようになるのではないだろうか。
また、マニフェストは当初の目標である。さまざまな周辺動向によって修正を加えることがあってもいいだろう。
民間企業でも、年初には全社的な方針・目標→事業部レベルの方針・目標→部レベルの方針・目標→課レベルの方針・目標→係レベルの方針・目標→個人レベルの方針・目標とブレイクダウンしていく。
私の会社でも、いつまでに何を実行するか宣言させられ、それを元に評価・査定される。
この場合も、期首目標と変更が生じた場合には速やかに修正することになっている。
変化の激しい時代なのだから、当初のマニフェストだけでなく、動向を踏まえて、目標の修正・追加をしても良いはずだ。
日々、どういう仕事をしたか適切に報告することで、正当な評価を自ら受けられるようにすることも、これからの政治家には必要だと思う。
企業で言えば、ディスクロージャーだ。
日々の活動を明確にし、どんな仕事をしたのか、どう感じたのか、どう対応するのか…。それらを適宜行うことも求められていくだろう。