イントラネットのアクセス解析

こんな相談が届いた。

「イントラネットのアクセス解析をしたいが、Google Analyticsを使って良いか。アクセス解析ツールを使うとお金が結構かかるから、タダでやりたい。」

う~ん。

個人的にはダメと言いたいですね。

一番の問題は社内の情報を社外(Google)に出すことです。

アクセス解析だと、リンクを辿ってきた場合には、別のイントラネットのサーバーがわかってしまうとか。

クライアントPCの情報がわかってしまうとか。

こうしたことを是とするのか、否とするかが問題だと思います。

これがサービス契約をしていて、秘密保持契約を締結しているなら別ですが、タダで利用する相手に秘密保持契約なんて結べないと思いますし。

タダでサービスを提供しているって慈善事業じゃないんですから、何らかのメリットがあるからなんですよね。(おそらくは得られる情報が欲しいのでしょうけど。)

それが何かはGoogleの偉い人じゃないと知らないでしょうけど。

んで、次は、そもそも従業員全員がインターネットへアクセスできない場合はこの方法は無理なんです。

この問題を考慮しているのか?とも。

社内のアクセス解析がどこまでいるのか?という機能要件をもう少し整理すべきだと思います。

単にPV数を取るだけなら、そんなに難しいことではないでしょうし。

極端な話、インターネット老人会には懐かしい、アクセスカウンターでもつけて、

「キリ番を踏んだらBBSに書き込んでください。踏み逃げ禁止!」

とかやりゃいいんですよ(笑)

どこぞやの会社年休チャレンジと称してクイズを出題し、クイズに正解できないと年休を取らせなかったと問題になりましたが。

「キリ番チャレンジ!キリ番ゲットで年休を1日プレゼント!」

だったら問題ないんですよね。

話が脱線しましたが。

被リンクを調べる意味がどれほどあるのかは、個人的には疑問です。

所詮は社内のどこかから、リンクされているだけですし。

それを調査してどうなるかって言ったら、せいぜい

「ふ~ん。ここのページから流入が多いんだね。」

と知るくらいでしょう。

これが社外のインターネット上にあるWebサイトなら、

「反社会的勢力や変なところからリンクされていないか。」

「こういうページで紹介されているのか。」
→ということは、こういう層にリーチしたら、もっと自社製品に関心を持ってもらえるな。

と、次のビジネスへ展開されますけどね。

利用促進の評価指標のためなら、PV数だけで十分でしょう。

もう少し頑張ってUU数(ユニークユーザー数)ぐらいじゃないですかね。

どうしても詳細分析をしたいなら、OSS(オープンソースソフトウェア)で構築するのも方法なんですが、この依頼主を含めて技術レベルが高くないので、構築も運用管理もできないと思います。

それで単独トラブルが起きるだけなら問題がないのですが、一番怖いのはセキュリティ的な穴になることです。

Web周りのツールでOSSだと、WebサーバーはApacheが前提で、データベースはMySQLやPostageSQL、言語はPHPとかRubyとかPerlとかその辺がサーバーで動いていて、さらにOSSパッケージを入れて、設定ファイルをいじってねー。みたいなパターンでしょう。

会社の中にあるから神経質になる必要はないやーと、脆弱性を放置されたら、踏み台にされたりする可能性もありますからね。

こういう人は素直にパッケージ商品と保守パックを買いましょ。自分でメンテできないなら、そっちをおすすめするしかないです。

私が担当なら、

「そこまでの調査いる?」

で終了。

どうしてもいると言うなら、

「金を出せ」

で終了。

金を出さないなら、

「サーバーをコネコネする時間をくれ。自力解決するけど、離任する際は全部取り潰してから去るよー。」
(残しておいてメンテナンスできない人が放置してセキュリティ的な問題を引き起こすから、去る時に潰す)

と確約を取るまでですかねぇ。

結論

「金がないなら技術を磨け。技術がないなら、金を用意するか問題を回避しろ。」

ってことです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.