マニュアル型部下は上司のせい?

私には上司だけでなく、部下自身にも問題があると思えますが。

マニュアル型部下は上司のせい?部下を押さえ込む3つの要因
http://news.livedoor.com/article/detail/4200545/

記事によると、創造性は人は誰しも持っていて、それを阻害する障害があるから、創造性が発揮できないというファンジェの言葉を使っている。そして、その3つの障害とは、

 ファンジェは、この「障害」について、大きく三つの要因が考えられると言っています。

(1)権威による圧力
(2)劣等感
(3)しらけ

 立場が上の人間からの、権威による圧力。

「いいから俺の言う通りにやれよ。地方に飛ばすぞ」

 劣等感を植え付けるような評価。

「おまえは本当にダメなやつだな。いつまでたっても、できないじゃないか」

 やる気を削ぐような、無責任な発言。

「無駄無駄。いくら頑張ったって、どうせ何も変わらないよ」

 そんな言葉が、個性豊かな社員を押さえつけています。

マニュアル型部下は上司のせい?部下を押さえ込む3つの要因より)

元々、この記事はダイヤモンド・オンライン部下に悩む上司の心理学という連載なので、上司側からのアプローチで書いているので、こんなタイトルなわけですが、私は双方に問題があると思いますね。

上司側については、これらの元記事を読んでいただくとして、部下側の問題も指摘してみましょう。

  1. 「言っても無駄」という諦め
  2. 「言われたことだけをやっていればいいんだ」という怠惰
  3. 「頑張っても評価は一緒だし」という投げやり

あたりでしょうか。

その要因を作っているのが上司だったり、もっと上の経営層なのかもしれませんが、それを言い出すと、「卵が先か、鶏が先か」の議論になってしまい、結論が出なくなると思います。

大事なのは、どっちが悪いと非難合戦をすることではなく、

  1. 問題点を相互に認識すること。
  2. その問題点の原因について整理し、それぞれに対策を考えること。
  3. お互いに協同して、対策に乗り出すこと。

だと思いますね。そのためには、お互いに歩み寄らなければいけないし、互いに尊重しなければ進まないのです。

これが、上司側・部下側ともにできるかどうかが、「マニュアル型部下」を減らす方法だと思います。

—–

と、お互いに歩み寄る姿勢が必要と、もっともらしいことを言いつつ、私の日常から、この心理を示してみようかと思います。

ダイヤモンド・オンラインの記事を読むと、飲みに誘っても断られるのはあなたに魅力がないから。というブロックがあります。

私が上司や同僚、それぞれに飲みに誘われたら、どういう反応を示すかな・・・と考えてみました。

上司だったら断ります。たとえ、「俺のおごりだからさ。」と言われてもです。

毎日、夕方になると始まるぼやきと、自己肯定のために「俺になってから、仕事はやりやすくなったよな?」のような、暗黙のうちにYesの答えを要求されるやり取りに辟易としています。

会社の場合、この上司が決まった通勤バス(会社と駅の間に公共交通機関が存在しないので、会社が運行している)に乗るのを知っているので、終わりが見えます。

だけど、飲みだったら、エンドレスに続きそうで嫌です。その間、ずーーーーーーーーっと気を使います。

たまに、自分の意見を言いますが、二言目には「でも・・・」と否定がはじまります。

この人には最初から、相手の意見を聞く気などないことが見え透けています。だから、話を早く終わらせるためには、最高のイエスマンを演じるのが最も早く終わり、相手も気分良く帰ってもらえます(苦笑)

この人と話していても、何かプラスにチェンジすることが難しい。と思います。

ファンジェの言葉を借りるなら「しらけ」が起こっているのです。そして、その「しらけ」には、上司と言う「権威による圧力」があるのです。

これじゃあ、モチベーションも上がらないし、必要最低限の仕事しかしなくなります。

その上司は、いつも、

「みんなは計ったように、帰ってしまう。」

「うちの職場の仕事振りは部長も疑問に思っている。」

「モチベーションを上げるためには、どうしたら良いか?」

「うちの職場の連中は概してモチベーションが低いと思う。」

なんて言っています。もう、私は話を聞きながら(聞かされながら)笑うのをこらえるのに必死です。

みんな計ったように帰る理由はいくつかあるでしょう。

  1. その場に居たくないという逃避。
  2. 最低限の仕事しかしないから、残る必然性がない。
  3. 会社も「早く帰れ」と言っている。(わざわざ放送まで流して。)

あたりでしょうか。

「うちの職場の仕事ぶりは部長も疑問に思っている」という発言は「権力による圧力」でしょうね。部長という権力を出しています。そして、さらに「しらけ」が加速していくのです。

「モチベーションを上げるためにどうしたら良いか?」と聞いてきていますが、ここでは、その上司が思っていることが正解で、それ以外は不正解だと、私は知っています。なので、100点満点の正解を答えてあげます。ですが、他の意見に耳を傾けない姿勢こそが、モチベーションを下げているのです。

「うちの職場の連中は概してモチベーションが低いと思う。」という発言の背景には、「自分と自分が認めた人意外は全部バカ」と考えているように思えます。

日頃から、そういう感じの物言いをするので、ファンジェの言葉を借りるなら、「劣等感」を植え付けていることになります。劣等感+攻撃なので、周囲の人は「ミスをしたら、攻撃されるのではないか?」という懸念を持ちます。

そうすると、無難に「マニュアル通りに進めておけば安心だ。」となり、マニュアルそのものを改良しようという思考が失われていくのです。

人は誰しも他者から認められたいと思う気持ち(承認欲求)というものがあります。本当は、賞賛や感謝という言葉が飛び交うような職場環境にしなくてはいけないと思います。

劣等感+攻撃という状況下では、萎縮して、攻撃からの防御のために引き篭もるような思考に陥りやすいのです。

口に出して「ありがとう」と言うのが照れくさいなら、相手を称える言葉をメッセージカードにして相手に渡すような仕組みを取り入れても良いでしょう。投票箱のようなところに入れるような仕組みでもいいかもしれません。

どうしても、照れくさいなら、最初はデスクにポンと置くだけでもOK。ミーティングの場で、そのカードの内容を発表して、本人に手渡すようにするのも良いでしょう。

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