とある検定に物言い
検定と言っても、素人が勝手に作っている検定だけど。
この問題の答えがおかしくないか?
問題:まず地震が起きたら窓やドアを開け避難経路を確保する
私の答え:×
正解:○
いや、これ間違ってるでしょー。地震が発生して、最初にすることは自己防衛でしょ。
むしろ、大地震の時に窓に近づいてガラスが割れて怪我をすることだってあるし、避難経路を確保しようとしてドアに挟まれたり、怪我をするなら無意味では?
それに、避難具が整っている環境なら、無理に避難経路の確保をする必要がないでしょ。ガラスなら破壊して脱出できるなら、それで良いわけだし、ドア変形防止対策をしているなら、これもいらないし。
前は、防災指導で真っ先に避難路の確保や料理中の火を消すように指導されていたはずですが、今は自己防衛(つまり、机やテーブルに身を隠す)が最優先になっているはずです。
次の設問では、さっきの問題と矛盾しています。
問題:大きい揺れは一分程度なので身の安全が最優先。急いで机やテーブルの下に身を隠したり、家具の少ない部屋へ移動する。
私の答え:○
正解:○
第1問では、「まず」避難路の確保が正解としつつ、次は身を隠すのが「最優先」。この問題の出題者に聞きたいけど、どっちが最初なんだ?ってことですよ。
さっきのブロックでも書いたけど、今は自己防衛が最優先と指導されるはずです。
問題:揺れが激しい場含は、揺れが収まってから火の始末をし、ゆれが弱まってもすぐに外に出ては危険なので情報を集める。
私の答え:○
正解:○
これも、近年、指導内容が変わっている設問です。
以前は、火の始末が最優先事項でしたが、今は、自己防衛が優先。都市ガスの場合には、地震でマイコンメーターが供給停止にするので、自動的に火が消えるという考えもあります。プロパンガスの場合はメーターで止まるものと、止まらないものがあります(最近は止まるものになっていますが、古いものは要注意。)
また、天ぷらを揚げている場合には、加熱した油が揺れでこぼれてしまいます。この時、火を消そうと近づけば、火傷をしてしまいます。(それもかなり重度の火傷になります。)
なので、その場合は火を消すことよりも、その場から離れることが優先です。
外に出るのが危険というのは、むやみに外に出ると塀が壊れたり、土砂災害の可能性もあるし、土地によっては液状化もあり得ます。都市部の場合は、ビルから降り注ぐガラスが凶器となります。
外に出ることが必ずしも安全とは限りません。ただし、建物が倒壊する恐れがある場合には、外に出るしか選択肢が残されていません。
実際のところ、外に出る/出ないはケースバイケースですね。
問題:屋外にいるときは近くの空き地、丈夫な建物の中や街路樹の下に逃げる
私の答え:×
正解:○
この問題はかなり迷いました。確かに空き地、丈夫な建物、街路樹は、セオリーどおりなら正解は○なんです。
でも、この問題は条件が曖昧なんですよね。
空き地の広さは?周囲の建物の状況は?
丈夫な建物と判断する根拠は?
街路樹自体の状態は?
こういう条件が明らかじゃないと、私は安全が担保されていないと判断します。
空き地に避難しても、周囲が高層ビルに囲まれた場所なら、空から降るガラスが命を奪います。
中層・低層ビルや一般の家屋がある場合で、倒壊する恐れがあると判断した場合は、建築物の高さ以上の距離がないと安全な場所ではありません。
丈夫な建物の判断が素人がパニック状態の心理状態で適切に判断できるでしょうか?
あえて判断するなら、
1.近年できた高層ビル、超高層ビルは耐震基準が厳しいので安全であると想定できる。
2.その場合も窓には近寄らない。
3.さらに中の物(キャビネットや机)が凶器になる可能性があるので、充分注意する。
4.ビルに逃げた場合でも、低層階にいること。ビルは、わざと揺れることで倒壊を防ぐようにできているので、高層階は、揺れが強い。
5.でも、群集がパニック状態下の場合は、人的な災害が発生しやすい。(転んだら、その上を踏まれて圧死なんてことも…。)
街路樹は、色々な落下物から守ってくれることを期待しているかもしれませんが、木そのものが折れる可能性もありますよね…。
問題:避難する前に再度、ガスの元栓などの火の元を確認し、電気のブレーカーを切って避難する
私の答え:○
正解:○
これは、その通り。ライフラインの復旧をした時に火災が起こるのを防ぐため。
電気器具が震災で壊れて、通電した途端にショートして火災の原因になることがあるためですね。
地震災害そのもの以外にも、地震に伴う色々な問題もあるんですよね。
例えば、被災地空き巣、略奪集団、性的暴行なんてことも起こり得ますからね…。