診療報酬の一律引き上げには反対

一律引き上げでは、医療問題の解決にはならないと思う。

診療報酬全体0.19%引き上げへ、大臣折衝で合意
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091223-00000000-cbn-soci

診療報酬という言葉からまず説明しておく必要がありますね。

診療報酬とは、保険医療の際に診察や薬剤処方の対価として計算される報酬のこと。病院でもらう領収書や請求書に○点と書かれているのは、診療報酬点数表に基づいて出された診療報酬なんですね。

つまり、健康保険組合や患者の負担額が増えて、その分、医療機関は儲かるわけです。医療機関が儲かるのであって、医師や看護師等が儲かるわけではないんですね。

で、個人的には一律の引き上げは反対なんですよ。ただ、メリハリをつけた引き上げは必要だと思っています。

医療に関する問題では、

  • 診療科によって医師数が大きく異なる
  • 都市部と地方の格差

なんかがあると思います。

例えば、産科や麻酔科、小児科なんかは医師数が少なく、忙しいですよね。忙しい割に儲からないと言ってもいいでしょう。

ならば、こういう診察科に対しては、診療報酬を上げるようにして、医療機関にとって報酬面で少しでも魅力があるようにする必要があると思います。(できれば、医師に増えた報酬が分配されることを望みます。)

ただし、民主党の政策方針として、子育て支援という課題がありますから、産科や小児科については、患者負担が増えないような手当ても必要になってくるでしょう。

もう一つの問題は、都市部と地方の格差。

都市部には、開業医も多く、医療サービスはたくさん受けられます。しかし、地方はどうでしょうか?中核都市でさえも、かなり厳しい状況ではないでしょうか。

地方で開業しようと思わせる動機として、診療報酬を都市部で下げる一方、地方では上げるという方法もあるとかと思います。

ただ、これだけでは、地方経済が厳しい地方の患者が困ってしまうので、ここについても何らかの手当てが必要だと思います。都市から吸い上げて、地方に再分配するような仕組みが理想的ですね。これで、格差が縮小されればいいのですが。

あと、私のように基礎疾患がある人にとっても、診療報酬引き上げは痛いのです。

今でも、通院+投薬で毎月2万円近くの医療費がかかっています。経済状況が悪いところに引き上げは、かなりの痛手です。

診療報酬に手を付けるのではなく、補助や助成金という形で格差是正をするほうが、今の経済情勢では妥当だと思います。

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