小泉純一郎氏政界引退へ
次の選挙に出ないということで、後継は次男とのこと。また「世襲だ」とバカの一つ覚えのように批判する人っているんでしょうね…。
政治家には、地盤、看板、カバン(後援会などの組織力、知名度、資金)が必要といわれ、世襲は地盤とカバンを引き継げるから有利は有利なんですけどね。
それでも、滅茶苦茶なことをすれば後援会も手を引くだろうし、当選できなきゃ資金だって底をつくだろうし。
小泉氏自体の評価は色々だと思う。私は、自民党だけでなく日本そのものも壊しちゃったと思っている。規制による安全の担保から、監査やチェックという形で安全を担保するような社会構造に変えていけば良かったが、過当競争が生まれ、「バレなければ何でもアリ」という状況を作ってしまった。そういう考えをする人が一番悪いのだが、そういう状況を生み出す下地を作ったと思う。
その一方で北朝鮮の拉致問題で5名を奪還したのは成果だと思うが、そこで終わったのが残念。また、靖国参拝を堂々としたのは、個人的には評価している。
特ア(中国、韓国、北朝鮮)はギャーギャー騒ぐし、政教分離の問題を言い出す人もいるけれども、戦没者に手を合わせ、平和を祈念することは日本国として、平和を誓うという意味でも良いことだと思う。
ちなみに、靖国参拝でギャーギャー言うのは特アくらいだし、各国の首脳が参拝している歴史があることも補足しておく。つまり、日本の政治家が参拝するのは特別問題ではないということなんです。
郵政民営化も、私は反対だったし。郵便局=公務員=人件費がかかると思っている人も多いけど、基本的に自分たちの利益で人件費を賄っていたから、別に問題はなかったと思うし。
郵便局が特殊法人にお金を渡す財政投融資を止めさせれば別に郵政は民営化する必要性はなかったと思う。財政投融資があるから、特殊法人の無駄遣いとして天下りがあったり、無駄な公共事業ができてしまうのだから。
むしろ、郵便三事業(窓口業務を含めて四事業と言う場合もある。)で縦割りになった結果、年賀状シーズンの繁忙期に、保険業務や貯金業務の人員を郵便業務に割り当てることができなくなって、かえって人件費がかかったり、サービスが低下している事態になっているし。
民営化するとサービスが向上すると思い込んでいる人が多いけど、郵便局は元々、そんなにサービスが悪かったわけじゃないと私は思っていたので、弊害のほうが多くなったような気がする。
だから、私は小泉不支持だったんだよね。それは今も変わらない。だけど、今の古い自民党逆戻りも支持できない。
ダイナマイトで爆破するような壊し方ではなく、きちんと解体工が、解体箇所を丁寧に解体するような壊し方にして欲しかったと私は思っている。
政治家は引退するそうだが、政治活動は続けるという。だから、影響力が完全になくなるわけではないと思っている。
永田町のいわゆる小泉チルドレンはどう思っているのだろうか。精神的支柱を失って、落胆しているのだろうか。だが、いつまでも小泉チルドレンでいてもらっては困る。
「一人の政治家として、自立しなさい。」
私には、そんなメッセージが引退にこもっているように思えてならない。