格差社会が原因だとは思わないが要素ではある

八王子で無差別殺傷事件が起きた。少し前の秋葉原で発生した無差別殺傷事件を想起した人も多かっただろう。

犯人は無職。仕事のことで自暴自棄。これもまた、秋葉原の事件と類似点がある。

だが、待って欲しい。無職や派遣が原因だと安易に決め付けていいのだろうか。

私は違うと思う。

まず、世の中に無職の人も派遣の人もたくさんいる。だが、大半の人は、地道に毎日を過ごしている。懸命に仕事をし、仕事を探して必死に生きているはずだ。

確かに経済的な不安定は、強いストレスの要素になる。そのストレスが発散できず、鬱積し、他者に向かった時、暴行や殺人という形になる。

だが、大半の人は、ストレスがたまっても、何とか発散させたり、ストレスが溜まっていても、罪のない人を傷つける暴挙に出ることは少ないだろう。

なので、私の結論は、無職や派遣という立場が犯罪の原因だと決め付けるのは間違いだと思う。

ただし、八王子の事件も、秋葉原の事件も無職や派遣が要素のひとつになったとは思う。

だが、他の要素とも絡んでいると思う。八王子の事件でも秋葉原の事件でも、家族に悩みを相談できなかった(しなかった)という点も共通ではないか。

家族関係が良好で、悩みを共有できる状態だったならば、回避できたかもしれない。

家族以外にも友人や恋人だっていい。ネットにその救いを求めるのだっていいかもしれない。

一人で抱え込んで、不満や不安を勝手に増大させたこと。そういう性格に不安要素がそろって、攻撃が他者へ向かった人だけが犯罪を引き起こすのではないか。

攻撃が自分に向かう者は、自殺になるだろうし。

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犯行と無職や派遣を安易に結びつけることは賛成できない。だが、どんどん広がる格差、脆弱なセーフティーネットが問題なのは紛れもない事実だと思う。

犯罪と結びつけるのとは別に、格差社会や、万が一の時のセーフティーネットについて、今一度考え直す必要はあると思う。

また、秋葉原の無差別殺傷事件の報道姿勢に問題はなかったのか。

確かにインパクトの強い事件だから大きく取り上げるのはわかる。だが、過剰なまでに取り上げた結果、犯行を誘発した可能性はないのか。

これもまた、冷静に検証してみる必要があるのではないか。

つまり、過剰報道(報道時間や記事量)と模倣犯の件数に相関関係があるのか?という調査も必要ではないだろうか。

最後になるが被害に遭われた方のご冥福と回復を祈念いたします。

無差別殺人犯は「派遣」と「無職」 これは「格差社会のせい」なのか
http://news.livedoor.com/article/detail/3742585/

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